彼の初恋
暮れに送った喪中葉書のお返事にお花をいただいた。
結婚して数年した頃、高山に遊びにいらしたその女性に私がお会いできたのは
後にも先にもその時一度だけの彼の高校時代の英語の先生だった。
姿勢の美しい爽やかなその方に故郷である東京を離れた彼が会う機会はほとんどなく
卒業後約30年の間、年始の挨拶状ぐらい・・・実際に彼が先生に会えたのは2~3回だろうと思う
それでも彼の心の中ではずーっと憧れの女性としてしっかり存在していたのじゃないかな・・・
彼と二人でコーヒーを飲んでいた時
・・・コーヒーは最初はストレートで飲み、その後ミルクを入れ、
そして最後に砂糖を入れて飲むと一杯のコーヒーを楽しんで飲めるんだよ
先生の受け売りだけどね・・・
なんて、嬉しそうに言っていたっけ
彼からちゃんと聞いたわけではないけれど、きっと彼の初恋の女性だったのだろう
できれば再会して夢を語り合いたかった事、病気が良くなるよう祈っていてくださった事などが
書かれた有難いメッセージがお花には添えられていた・・・感謝です
今朝、清々しいお花と、先生の優しさと彼の淡くて爽やかな初恋に不意打ちされたように涙がこぼれた